ある所に、赤ずきんをかぶった女の子がおりました。

「てわけで森に住んでるばあちゃんちにこれ届けてきてくんね?」(って…もしかして俺の出番こんなけ!?)

そうです。






赤ずきん?









「……平助君、ホントにあれだけなのかな……出番…」

赤ずきんはお母さんにお使いを頼まれ、森の中へ。
しかし、森には怖い狼がいるのです。
はたして赤ずきんは無事に帰れるのでしょうか……?

「おばあちゃんは誰なんだろ…?」



赤ずきんは森をどんどん歩いていきます。
が…

「あー……そこの赤ずきん……止まれ」

何と、赤ずきんの前には危険な狼が!

「あ、土方さん!……似合いますね。その耳…」

「………」

しかし、赤ずきんは純真無垢なため狼が危険だと知りません!
ああ。可愛そうな赤ずきん。
乱暴で口が悪く鬼のようなこの狼に食べられてしまうのでしょうか!!

「……なぜか凄い腹が立ってきた…」

「ひ、土方さん大丈夫ですか!?」

「とりあえず……行くぞ」

「え?行くって……」

「お前のばあさんちだ。そうすりゃ終わる気がする……」

「?」

あれ?なんで狼と赤ずきんが一緒に歩いてるの?
駄目じゃないか。ちゃんとやってくれないと……むう…

あ、そうだ。


「狼……」

「あ?」

「あ、斎藤s…」バッン!(銃声)

「……さ、斎藤…?」

「狼…千鶴から離れろ」

「斎藤さんは狩人なんですね……」

「納得してる場合か!なんで俺を狙ってんだ!」

「千鶴、こっちにこい。狼に近づくな」

「斎藤さん!これは土方さんですよ!?」

「おい、これって…」

「何を言っている?どう見ても狼だ」


あーあー。千鶴ちゃん?

「へ?今…沖田さんの声が…」

うん。僕。
あのね、一君には土方さんが狼にしか見えてないんだ。

「ええ!?そうなんですか!?てか沖田さん何処に……」

それは置いといて。
とりあえず一人でおばあちゃんのところに行ってくれる?
じゃないと此処で狼死んじゃうよ?

「ええぇえぇ!?し…死ぃ!?」

うん。
だから早く行く。

「えっ…(轟く銃声)行きます!行きます!!」


ふう。やっと戻った。
……あ、違う。

赤ずきんは狼と離れ、一人でおばあちゃんの家に向かいました。

……ん?そう言えばあと残ってるのって……



……やばいな。









「おじゃまします」

とか言ってる間に千鶴ちゃん…じゃない赤ずきんがおばあちゃんの家についちゃったよ……
意外と足早いよね……

「おばあちゃん?」

あー…ベッドの上には人の膨らみ。
狼(土方)は、まだ一君と追いかけっこしてるはずだし……やっぱりあれか。

「おばあちゃん……大丈夫ですか?」

「……おばあちゃんてのはちょっとやめてくんねぇか?」

「わ!原田さん!?」

出たよ。本物の狼が……(けだもの的な意味で)

「原田さんはおばあちゃん役だったんですね……恰好はそのままなのに…」

「おう。ずっと寝てて体が痛ぇよ…」

「ふふっ。揉んであげましょうか?」

「そりゃ嬉しいが……俺としてはこの状況を最大限に活用したいんだがな」

「この状況?」

場所、寝室。
現状、二人っきり。

=据え膳






なわけないよね?




「そこまでだよ。左之さん」

「な!総司!」

「沖田さん!ってどこから…」

いいとこ邪魔して悪いけどこの話は僕の物。

「イコール千鶴ちゃんも僕の物」

「え!?」

「総司テメェ…!?」

「赤ずきんを食べる狼……やっぱり僕が一番合ってるよね」

ニヤリと笑みを浮かべると千鶴ちゃんがあからさまに怯えた。
酷いなぁ。僕は邪魔な狼(けだも…略)から赤ずきんを助けにきた正義の狼なのに。

「ってことで、千鶴ちゃんは貰って行くね」

「ちょっと待てコラ!!」

左之さんが何か叫んでるけど気にしない。
僕は千鶴ちゃんを抱き上げてそのまま逃げだした。

「沖田さん!?」

「やっぱり僕は主役に向いてるよね」

さて。
それじゃこの赤ずきんを……どうしようかな?


「ホント……君って美味しそう」






















「って夢を見ました」

「「「「訳が分からん!」」」」







土方「つーか、俺の扱いが酷すぎじゃねぇか?」
平助「それを言うなら俺だってーの!セリフ一個とか!!」
斎藤「………」
原田「……なあ、俺ってそんなイメージなのか?」


「……そ、それでどうなったんですか?」

「千鶴ちゃん、気になる?」

でもおしいことに、食べる寸前で目が冷めちゃったんだよね。
だから今から続きを…

「「「「やらせるか、ボケ!!!!!」」」」

……現実は狼が多すぎるなぁ。
やっぱり僕が守ってあげないと……ね?



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やりたかった童話パロ。碧李様に捧げます。
沖千と言うことで……うん。やっぱり落ちてない……
あれです。全部沖田の都合のいい夢です。欲求不満かなぁ(爆)
ではリクありがとうございました!!